より直感的に使用できる優れたインターフェイス

私たちは日々の暮らしの中で、ボタンを押してエレベーターを呼んだり、スワイプして音楽の音量を調整したり、スイッチを切り替えて部屋の照明を点灯させたり、頻繁にさまざまな制御機器を操作しています。これらの操作は生活に深く染み込んでおり、それらの裏側にあるメカニズムや信頼性について考えることはほとんどありません。
 
従来の機械式、電気機械式、静電容量式、磁気式といった人間中心のコントロールは、デバイス表面に相当のデザインを施す必要があることで、ユーザビリティが制限されることがよくあります。例えば、エレベーター制御用の機械式ボタンは、掃除や殺菌を妨げることなく、機能性と耐久性を確保するための追加手段が必要となります。

ボタンの要求に加えて、スマートフォンのサイドボタンなど、スペースが制約される上に防水性とコンパクトなデザインが重要となるアプリケーションでは、課題がさらに困難なものになります。

ams OSRAMの光学式圧力センシングは、マルチモーダルなコントロールと、状況に応じた外観の採用に新たな可能性を提示します。このセンサは表面に加えられる力(そっと押す、中程度の力で押す、強く押す)を正確に測定するとともに、赤外線を透過する表面により、タッチ機能と近接機能をサポートすることができます。

光学式圧力センシングは、平らな制御盤上に加えられた力による変形を測定することで、ほぼあらゆる表面に簡単に組み込むことができ、設計の複雑さや占有面積を増加させることなく、優れた精度と信頼性を必要とするアプリケーションに適しています。光学式圧力センシングベースのインターフェイスを使用した表面パネルは、過酷な状況(埃や水、手袋をした指での操作など)でも機能性が確約されるため、信頼性に優れています。超小型設計と高精度のセンシングにより、ams OSRAMの光学式圧力センシングソリューションは、スタイルと耐久性、コスト削減を組み合わせた高度な制御盤を実現します。

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光学式圧力センシングの作動原理

ams OSRAMが提供する光学部品は、光学式圧力センシングの心臓部であり、超小型設計を可能にしながら、マルチモーダルのタッチコントロール測定により、人間による操作を高精度で測定する、ユニークな能力を備えています。機能の動作原理としては、時間同期された測定サイクルのLEDエミッタと光検出器の組み合わせが、1つのパッケージ内で光学的に絶縁されて構成されています。

LEDが短いパルス光を発射すると、表面から逆反射されて、光検出器が受け取ります。コントロールが押されて表面に機械的な力が加えられると、微視的変形が生じ、光検出器が受け取る逆反射された光子の量が変化します。エミッタと光検出器の間の空間が小さいほど、信号の挙動分解能が改善されます。ams OSRAMの光学式圧力センシングは、このソリューションをシングルパッケージで提供し、高い信頼性と正確な測定を確約しています。

このセンシングソリューションは、1µmまで変形を検出できるため、金属や石材、ガラスなどの硬質素材でも運用できます。選択した表面の機械的性質に応じて、光学的閾値を定義し、それを超えると光束の変化からスイッチング操作を識別できるようにすることも可能です。

IR半透明表面に近赤外線を組み合わせて使用することもできるams OSRAMの統合型光学式圧力センサは、いわゆるゼロフォースの操作も可能で、光学式タッチ、スライダー、さらには「シャイテック」デザインでシームレスに組み込まれたユーザーインターフェイスの近接式アクティベーションにも最適です。

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光学式圧力

光学式圧力センサは、ユーザーが押している間の赤外線反射面上におけるµm単位の変形を測定します。このため、センシングシステムが力の強さ(そっと押す、中程度の力で押す、強く押す)を確実に検出できます。

 

 

光学式タッチ

半透明の表面と近赤外線で、光学式圧力センサは表面が押されることなく触れられた場合(ゼロフォースアクティベーション)も検出可能です。

近接

半透明の表面と近赤外線エミッタを組み合わせた光学式圧力センサは、ユーザーの存在をタッチレスで検出できます。この機能は、状況に応じたスイッチの外観で焦点を制御したり、不要時はコントロールを消したりすることを可能にします。

利点

  • 意図した動作に対して定義されたフォースレベルを必要とする制御素子の設計
  • 金属など透過性のないあらゆる表面に対応
  • ガルバニック絶縁とEMI/ESDに対する最大限の耐性を提供
  • 制御素子のレイアウトと機能の柔軟性、個別のボタン操作と連続的なスライダー操作間のシームレスな切り替えのオプションを提供、加えられた力に基づくマルチレベルのコントロールもサポート
  • 表面がPCBに電気的に接触している必要がないため、コスト効率に優れたBoMと最終製品アセンブリを実現
  • 光学式タッチや近接ベースのコントロールを可能にする半透明表面との組み合わせによる幅広いユースケース
  • 静電容量センシングテクノロジーとの組み合わせにより、機能安全が重要な設計で最大限の冗長性を確保